特別賞(古材ねっと賞)

愛媛県立川之石高等学校

後世に伝えたいものと言うと、文化財的なものをすぐに思い浮かべる。 こうしたものも大切だが、普段見慣れている中にも目を向ければ、 身近にありすぎて見過ごしているものがたくさんあります。 そんな光景を注意深く見ていると感動的に見えてくるものもあります。 そこで私たちは足の向くまま、ぶらり歩いていました。

そこでふと立ち寄った浜辺の一軒家・・・・。 そこにはトタン屋根にもたれ、しばし休息している若者2人の姿が飛び込んできました。 その2人の仕草がおもしろく私たちは無意識のうちにシャッターを切っていました。
更に足を進めると1枚のカーブミラーに出逢いました。 よく見るとフレームなどには木材が使用され、木の暖かみと、 ミラーに映ったおばさんの微笑んだ表情、それが印象的で、鏡越しにシャッターを切りました。
次の写真は本校で撮影した1枚です。 雨が降り出した時、何気なくトマトに傘を差し掛ける生徒を見かけました。 嫌な事件や事故のニュースが多い今の世の中。 作物に愛情を注ぎ、思いやりの屋根をかけている生徒の何気ない仕草に、 忘れかけていた他人を思いやる気持ちを呼び起こしてくれました。 そうして私はシャッターを切っていました。
最後の1枚は、家族で行った松山で撮った写真です。 近代的なビルが建ち並ぶ町中の一角に、昔ながらの瓦屋根の八百屋がありました。 「へぇー!街中にも、まだこんな家が残っているんだ。」家は戦前に建てられたものでしたが、 愛着があり、そのままのたたずまいで今でも商売を続けているそうです。 私たちは、その店主の頑張りと、瓦屋根の建物に感動を感じ、シャッターを切りました。

今回の撮影をとおして、文化財だけでなく私たちの身近のところにも、 後世に残したい建物や人の温かさを感じました。こうした私たちの活動は小さなものです。
小さくとも一つ一つ積み上げていけば波紋が広がるように大きくなっていけばと思います。

港から

「港から」

しばしの休息

「しばしの休息・・・・」

鏡の中の世界

「鏡の中の世界」

思いやりの屋根

「思いやりの屋根」

ビルの谷間に

「ビルの谷間に」