第九回民家の甲子園 こまつ空の都賞 新潟県立十日町総合高等学校

新潟県立十日町総合高等学校 PR

 

私たちは、新潟を代表する豪農住宅に興味を抱き、魚沼市にある、国の重要文化財に指定された目黒邸を取材してきました。

 この屋敷は、寛政九年(一七九七)目黒家十一代目当主・目黒五郎助によって建てられました。豪雪地帯の農家の特徴を備えた近世村役人層の典型的な住宅です。私たちが、今回実際に目黒邸を歩き、目で見て感じた事を写真とともに紹介します。

 

1「控の間前」

 冬場、屋敷の控の間(出入口)前は、三メートルにもなる雪の壁に囲まれた長いアプローチが続き、新潟県の豪雪魚沼市の厳しい気候が現れています。また、このアプローチは雪が溶けると視界が一気に開け、春には繁栄を象徴する民家として、大きな茅葺き屋根のシャープさ、そして腰壁の焦げ茶色の板と上部の漆喰の白の美しい姿が現れます。

 

2「扉」

 屋敷の控の間にある出入り口の扉をくぐると、土間の囲炉裏の煙に包まれます。その横にある広間への仕切りには、煙にいぶされた板戸とその下には大きな敷居があります。出入口の格子戸から光りに照らされた、二百年もの間磨き上げられた黒光りの姿を見て、民家の力強さに感動しました。

 

3「釜」

 目黒邸に住む人々の生活とともにあり続けてきた釜。その表面のはがれ具合から見ても、この屋敷の歴史の長さを感じます。蓋は人が触れる部分がすり減り、色合いのコントラストが現れ、銀色だった釜は煤で黒ずみ使い込まれたのを見て、当時の女中たちの忙しさが目に浮かぶようでした。

 

4「土縁」

槍の間と中の間の前にある縁側は、冬場雪のため板戸で閉められます。その暗くなった部屋に明かりを入れるために、壁の上に欄間を設けています。また、茅葺きの屋根は雪を家から遠ざける目的なのか、梁が壁から突き出して、そこから茅葺きの屋根が葺かれています。豪雪地域ならではの特徴を持っていると思いました。

 

5「縁側」

小座敷の脇に設けられた縁側の前には、綺麗な中庭を見る事が出来ます。中庭には大さな池があり、周りは木に囲まれていて、豊かな自然が溢れています。ここから見る景色によって、四季の移り変わりを観賞し楽しまれたのだと思いました。また、水の音を聞きながら自然を眺めることができる景色は、とても心地よく、心が安らかになったように感じました。

 

私たちは、初めてこのような歴史ある武士の系譜からなる豪農を訪れて、その重厚な雰囲気と格式の高さに圧倒されてしまいました。しかし、内部には不思議と温かみがあり、ここでまだ人々が生活しているかのような錯覚を覚えました。私たちは、地元の歴史ある民家の力強さと温かさに触れる事ができてよかったです。