第九回民家の甲子園 前田利常賞 高岡第一高等学校

高岡第一高等学校 PR

 

 「高岡発祥の地 金屋町」

 

 今回私たちが撮影場所として選んだのは,富山県西部に位置する高岡市金屋町です。高岡市は人口17万人,富山県第二の都市で,金屋町は高岡でもっとも古い町です。加賀藩主前田利長公が高岡城を築城した際に高岡の繁栄を図るために,鋳物師七人を移住させたのが始まりです。以来,高岡市は商工業の町として発展し,その鋳物技術は現代にも受け継がれています。

 高岡銅器は,砂でできた鋳型に溶解した銅を流し込み,型を外して,研磨,着色,彫金といった過程を経て,完成します。梵鐘などから、銅像や美術品の細かい作品まで、その多彩な鋳造技術は全国的にも有名で,銅器生産額の約95%を占めています。

 金屋町の撮影にあたり,民家の後ろにつながる鋳物工場の1つ「利三郎」さんを見学させていただきました。明治初頭の作業場や古い道具,燃え上がる中子の炎から高岡発祥の礎を感じることができました。

 このような歴史を背景として,千本格子の民家と石畳の通り,所々に設置してある銅像など,金屋町は古の町並みを今でも残しています。まるで江戸時代にタイムスリップしたような不思議な感覚を覚えました。とくに千本格子は地元では「さまのこ」と呼ばれ,古風な色合いが独特の優しい雰囲気を生み出しており,品のある風景を楽しむことができます。「さまのこ」は家の中に風を通す際に,中を見えにくくしたり,外からの光をやわらげる効果があり,現代のカーテンといったところでしょうか。

 「もの作り」で発展してきた高岡市のルーツ,伝統を守り続ける高岡銅器とともに,この金屋町の風景はずっと後世まで残していきたいと思います。