第十七回民家の甲子園 民家大賞(文部科学大臣賞)福島県立会津農林高等学校

 

 

「会津坂下の早乙女踊り」は、七月七日の御田植祭で五穀豊穣を祈り奉納される。

 

福島県立会津農林高等学校早乙女踊り保存クラブは、町から依頼を受けて十二年前に創設された。今では全校女子3分の1が参加する、学校を挙げた伝統文化継承活動となっている。最近は地域の枠を超え、被災地のために活動する機会も頂くようになった。

 

     そして今年、九〇歳のおばあちゃんたちにご指導頂き、戦後踊られていなかった幻の「扇の舞」を復活させることができた。

 

 

 

1     響~豊作を願う~

 

         今年も田植えの季節が来る。「会津坂下の早乙女踊り」は、稲作を守る神様の使いとも

 

  言われている。町内の田んぼで、「福島復興米」の豊作祈願のた め、 あぜ道に並び、お囃子、謡いの「響き」の中、踊りを奉納する。

 

2     響~酒米に込める~

 

町内の曙酒造の酒蔵で、被災地復興支援事業「全国各地のお米をブレンドした日本酒

 

の仕込み」のお手伝いをする。「おいしくなれ、おいしくなれ。」と祈りながら、「会津坂下の早乙女踊り」の謡いを蔵の中で「響か」せる。

 

3     響~早乙女になる~

 

  昔、踊り手だった九〇歳のおばあちゃん。戦後途絶えていた「扇の舞」を本校体育

 

館で指導してくださる。お囃子と謡いの「響き」を聞くと、自然に身体が動き出す。

 

おばあちゃんが早乙女になる。

 

4     響~共に守る~

 

御田植祭一週間前、町の早乙女踊り保存会の皆さんと合同練習をする。地域の伝統

 

文化を守りたいという熱い想い、「魂」と「魂」が、暑い体育館の中で「響き」合う。

 

5     響~受け継ぐ者~ 

 

七月七日御田植祭本番。幻の「扇の舞」が復活した瞬間。おばあちゃんに教えて頂いた

 

「扇の舞」を町役場前で奉納する。たくさんの町民の方々の大歓声とお囃子、謡いの音色が相まった大きな大きな「響き」の中で、伝統文化を受け継ぐ者としての覚悟ができる。