第十七回民家の甲子園 街かど賞(郡山市長賞) 石川県立穴水高等学校

 

「響き」                       穴水高校

 

 

響き、こんなことが写真のテーマになるのかな、これが最初の印象でした。

 

でもあるんです「響き」は、それも動画ではない、静止画の写真の中に

 

この写真の中から、「響き」を呼び覚ます作業。

 

貴重な体験でした。

 

私達の住んでいる穴水町は、海のすぐ近くにあります。

 

海鳴りは、私達の町の音であり、

 

潮騒も生まれてから、今までずっと私達の心の中に響いている音です。

 

私は、トランペットを無性に吹きたくなることがあります。

 

そんな時、穴水湾の側の「あすなろ広場」で思いっきり音を出します。

 

夕闇が迫る瞬間の海は、最高です。

 

のと鉄道、能登長寿大仏、「マキアート・薪アート」ポイント満載です。

 

特にお薦めは、穴水固有の伝統的漁法の「ボラ待ち櫓」という建造物です。

 

冥王星の発見者としても知られるアメリカ人の天文学者

 

パーシバル・ローエルが、明治時代に能登を巡ったときに

 

「怪鳥ロックの巣」のようだといった、「櫓・やぐら」を使った漁です。

 

その根元にやさしく波は、打ち付けます。その潮騒を聞きながら、

 

ひたすらボラの群れが櫓の下に来るのを待つのです。

 

なんとも優雅でのんびりとした漁法でしょうか。

 

私達の町では、高層ビルを建てるクレーンのうなりも

 

建設機械の槌音も聞くことはありません。

 

観光シーズンには、車の交通量はやや増えますが、それ以外の日常は静かです。

 

それ故、かすかな「響き」が感じられるのかもしれません。

 

春は、いさざ漁という川面に四つ手網をしかけ静かに網を上げます。

 

その微かな水音

 

夏は、蝉の声、これはうるさいほど鳴り響きます。

 

秋は、虫の音

 

長塚 節 の短歌

 

「馬追虫の 髭のそよろに 来る秋は まなこを閉ぢて 想ひ見るべし」

 

といった雰囲気です。

 

冬は、雪が海に沈むときも微かな音がします。

 

こんな静かな町の中で、「響く」のは、私のトランペットのピントのずれた音だけです。

 

それでも、これもひっそり静かな町のアクセント、ちょっと待ってください。

 

もう少ししたら、もっとうまくなりますから・・・・