第十三回民家の甲子園 民家大賞(文部科学大臣賞)香川県立多度津高等学校

香川県中讃地域に位置する多度津町は江戸時代から金比羅参拝の玄関口として発展してきました。陸では鉄道網が、海では北前船の寄港地として栄えた地です。今回私たちは、港の西部に位置する「西浜」に注目し、街を調査しました。そこでこの街を再生しようと活動している生田さんに出会いました。生田さんはこの街に惚れ込み、この地に事務所を構えて4年になります。

 

①縁側の光景

  生田さんの事務所での1カットです。かつては折箱屋として商売し、築100年を超え、事務所として再生されました。奥には坪庭があり、日差しは暖かく、心地の良い空気が流れていました。

②緑の魅惑

  ここは料亭「加島屋」です。学生寮、民家と用途を変えながら、約20年前から空き家となっています。主を失った民家は光を失い衰退したかと思っていましたが、2階に上がると一面の緑ガラスが輝きを放っていました。おもてなしの光景でした。

③フシアナのムコウ

   板壁の一部に小さな穴が開いていました。よく見ると節の抜けた穴で、そこに一筋の光が差し込んでいました。その向こうには南天の新緑がこちらを覗いていました。

④取っ手の重み

  床を見ると襖の取っ手が落ち、埃を被っていました。手に取ったところ、何気ない重みを感じました。この建物の歴史の重みでした。

⑤古民家ウエディング

   陶器屋として使用していた古民家を舞台に新しい試みが行われました。多度津町内では実に24年ぶりという結婚式です。華やかなスタートとの幕切れです。

 

 生田さんが求めているものは、今あるものを生かし、「この地、この家、この暮らし」を繋いでいくものです。寂しくなった、かつての大通りに明かりを灯し、新たな出遇いのある地域を企画しています。

私たちは、そのような再生プロジェクトに賛同し、輝きを失った古民家が新たなに家人生を送ることを期待し、そして応援しています。