第十四回民家の甲子園 街かど賞(岐阜市長賞)香川県立小豆島高等学校

 

古民家革命 〜伝え残していくためのカギ〜

 

香川県立小豆島高等学校

 

 醤の郷の坂道を上ると、美しい自然の中に佇む「ぎゃらりぃ松尾」が見えてきます。オーナーご夫妻が以前小豆島高校で教員をされていたご縁で、二年前からこの場所で文化部の作品展示やライブイベントをさせていただいています。ここを訪れるたびに感じる「和み」。私たちはその理由を探るため、尾崎さんご夫妻やデザインを手がけた三好さん、ご近所に住む方々を取材しました。

 

①調和〜風といきものとこの家と〜

 高台にあるこの場所を通る風は清々しく、一日中、鳥のさえずりが聞こえます。心地良さそうに座る家の傍で空に向かって息吹く木々、庭や建物の隅で生きる虫たち、ここに集う人々。そこにあるすべてが我が物顔をせずに共存している、そんな調和のとれた風景です。

 

②夢の応援団

 「実家の古民家でギャラリーがしたい」オーナーである裕子さんの長年の夢を後押ししたのは、一番の応援団であるご家族でした。

 

③「おかえり。」「いってらっしゃい。」

 昔の玄関をリノベーションした憩いの場所。おしゃべりとカプチーノを楽しみに集まる近所のおばあちゃんたちは、ここで元気をもらって帰ると言います。

  

④2つのコントラスト

 昭和のガラスや年季の入った家具。そこにあえてモダンなソファーを合わせる古×新の対比が新たな魅力を生み、見る人に「いいね!」と思わせます。庭の緑と赤の対比が、粋な空間を作り出しています。

 

⑤和光

 酒屋の空きビンに新たな役割を与えた美しい照明。天井から差し込む光がやわらかなのは、今はなき納屋の土壁から取り出して編んだ小舞竹を通ってくるから。

 

 「その土地に息づくもので作られているから、古民家は人を和ませる。効率を求め、使い捨てていく時代だからこそ、私たちは和へ回帰すべきだ」という三好さんの言葉が印象的でした。古民家の良さを再発見するための仕掛けが随所にある「ぎゃらりぃ松尾」は、古民家を守るために何が必要かを考えるきっかけを私たちに与えてくれました。