第十回民家の甲子園 特別賞 静岡県立沼津商業高等学校

静岡県立沼津商業高等学校 PR文

 

私たちが暮らす沼津と沼津垣

 私たちの住んでいる静岡県沼津市は伊豆半島の付け根の位置にある港町です。古来より東海道の陸路と海路を繋ぐ交通の拠点であり、江戸時代には沼津城が築かれ東海道の宿場町として栄えるなど人・物・情報の交流拠点として、この地域の政治経済や商業、文化の中心的役割を担ってきました。沼津は海に面しているため浜風が強く吹いており海からの西風に乗って砂が飛んできます。そのため、風や砂を防ぐことのできる沼津垣が古くから利用されてきました。

  

伝統と文化ある沼津垣

 沼津垣とは竹垣の中でも、沼津に伝わるもので、土地の名前のついた竹垣は沼津垣と大津垣の二つだけといわれています。沼津垣は江戸時代以前から作られ続けていたといわれ、沼津の風景を描いた江戸時代の浮世絵や絵図にも描かれています。有名な作品では、「東海道五十三次」の「沼津宿」の絵図にこの沼津垣が描かれており、古くからこの沼津で大切にされてきたことがわかります。

 

沼津垣の伝統技法を受け継ぐ

 現在では沼津垣職人の方も少なくなってきていますが、沼津垣を無くさないようにと講習会などの活動をしている団体があります。その団体は、沼津垣の存在と製作技法、そしてその伝統と誇りを語り継いでいこうとしています。しかし、その講習会に参加しているのは年配の方ばかりでした。このままでは沼津垣がなくなってしまうのではないかと私たちは思い、「沼津垣」を題材として写真を撮り続けてきました。その撮影から、多くの人々に認められてきた歴史ある地域の産物を絶やすことがあってはいけないと強く感じました。

 

 私たちの作品を通して、「沼津垣」の存在や製作技法を知っていただき、伝統と誇りを受け継ぐ大切さを感じていただけることを願っています。