第四回民家の甲子園 なごみ賞 鳥取敬愛高等学校

鳥取敬愛高等学校 PR文

 

「最後の一軒」                   

  最近、鳥取市内で茅葺き屋根を見かけることはめっきり減りました。市内だけではありません。山間部でも、茅葺き屋根に穴が空いていたり、誰も住まないで廃屋になっている茅葺き屋根がほとんどです。

 今回、私たちが撮影に出かけた村は、3年前に先輩達が撮影に行かれたところです。鳥取市内とはいえ、中心部から車で30分かかるところにあります。当時は、5棟の茅葺き屋根があったそうですが、現在残っているのは1軒だけでした。5人家族のおうちで、母屋である茅葺き屋根の方には70歳を過ぎたおばあさんがひとりで寝起きされ、残りのご家族は食事の時だけ集まってこられるのだそうです。

 このおうちが建てられたのは江戸時代の慶応3年とおばあさんはおっしゃっていました。屋根の修理には、人夫を雇うと日当が25000円、葺き替えが完了するまでには40~50万円が必要だとか。そうなると、年金がなくなってしまうので、もう頼めないとおばあさんは話されていました。百年以上続いたこのおうちもおばあさんの代で終わってしまうかもしれません。

 茅葺き屋根のおうちは、外から見ると平屋のように見えますが、実際は3階構造になっていて、3階部分には干された「茅」が置かれているのだそうです。しかし、昨年の大雪で腐ってしまったとおばあさんは話されていました。

 私達は、写真撮影に行くことによって、日本古来の茅葺き屋根の美しさや素晴らしさを知ることができました。しかし、多くの同級生はこのような建物があることさえ知りません。文化祭で作品を展示しみんなに知ってもらったり、模擬店の収益金を民家維持のためにつかってもらったり、ボランティア部のメンバーなどと一緒に茅の収穫などをしてみたいと思っています。最後の一軒を守るために。