第四回民家の甲子園 特別賞 香川県立多度津高等学校

香川県立多度津高等学校 PR文

 

時を見つめて…

●いつのまにか町屋が消えてぽっかりと空き地になっていたり、白壁が剥げ落ちて土色の面積が広がっていたり…先輩たちが撮り続けてきた町並みの写真を見ていると、そんな時の流れを感じます。わたしたちは、今日まで多度津の町で「時を見つめて」きたものをテーマにしました。

●醤油蔵…多度津港が瀬戸内の交通の要所として栄えた時代、桜川沿いにはたくさんの蔵が建ちました。この醤油蔵の角を曲がればすぐ郵便局なので、夕方には配達帰りの郵便屋さんのバイクが何台も通ります。そんな日常を小さな窓たちがいつまでも見つめていて欲しいと思います。

●行商のおばあちゃん…瀬戸内で獲れた新鮮な魚を手押し車に積んで、毎日行商しているおばあちゃん…表通りから路地へと何十年もの間ずっと決まったルートを巡るおばあちゃんを、建物たちがきょうも優しく見つめています。建物もおばあちゃんもずっと元気でいて欲しいと思います。

●道しるべ…昔から「四つ辻」と呼ばれている交差点にふたつの大きな石の道標があります。どれほど長い間ここに立って、人や車や物が行き交うのを見つめてきたのでしょう。吊られているほうには「きしやば」、もう一つには「すぐふなば・右はしくら道・すぐ金刀比ら道」と太い文字が刻まれています。道路の拡張で引っ越しなのだそうです。

●虫籠窓…港から善通寺への街道沿いには虫籠窓のある古い町屋がまだ何軒も残っています。頑丈な鉄棒の入った虫籠窓の下でツバメのヒナが五匹、元気に育っていました。巣立つまで優しく見守っていてください。

●カップル…何十年も向かい合って建っているレトロな洋風建築。右側は校医さんの病院、左側は元歯医者さんです。じっと眺めていると王冠をかぶった男性と、曲線の頭飾りの女性に見えてきて…まるで仲のいいカップルです。これからもずっと見つめ合いながら建っていて欲しいと思います。

第四回民家の甲子園 特別賞 熊本県立蘇陽高等学校

熊本県立蘇陽高等学校 PR文

 

私たちの学校は、「九州のへそ」といわれる旧蘇陽町にある山あいの小さなまなびやです。自然に恵まれ、人々の優しい気持ちで地域が成り立ち、「桃源郷」と呼ぶ人もいます。

 その学校で私たちは写真部に所属し活動を続けてきました。これまで活発でなかった時期もありましたが、今回「古民家」を撮ってみようということで地域をみつめてみました。 

 身の回りの建物を撮影しているうちにあることに気づきました。山並みの景色を撮るときには分からなかったのですが、私たちを取り巻く風景が随分と変わってしまっているのです。まだ小さい頃にはあったはずのものが数多く失われ、新しく無機質な風景が広がり日本中どこにでもあるかのような建物が横たわっているのです。

 その中で私たちのような何気なく風景を見ている若い世代にも郷愁を呼び覚ますような建物を見つけて走るのが一番大変でした。しかし顧問の先生と町内を巡り歩く中で、少しずつそのような建物に気がつくようになりました。

 これらの写真は自分たちで探し当てた窓のある建物であり、路地であり、竈です。山都町というかつて賑わいを見せていた山間の町の息吹が感じられ、生活のにおいが漂っている風景に巡り会い、夢中でシャッターを切りました。

 今回の写真撮影を通じて、今までよりも地域に目を向けてみる事の大切さを強く感じ、自分たちの住む町により愛着を感じるようになりました。

 また漠然と活動していた部活動に一筋の光が見えてきたようにも思いました。今後は地域との交流を図り、多くの人々の日常を切り取っていけたらと思います。そして何よりもこの部活が本校で受け継いでいかれるようしっかりとした作品を後輩に残していきたいと思います。

第四回民家の甲子園 特別賞 丸亀高等技術学校

香川県立丸亀高等技術学校 PR文

 

ええとこまんとこ善通寺

 

 真言宗宗祖、弘法大師空海が、ここ善通寺市で総本山善通寺設立の斧始めを行った年から一二〇〇年の年月をへて、一二〇〇年祭がとり行われました。その一二〇〇年の間に、人や文化、生活環境の中で、今現在明治大正に建てられている建築物が、どのような形で善通寺の人達にいきづいているかを、窓をテーマの一つとして取りくみ、一日の流れという形で調査を行いました。

朝食と 共に感じる 新鮮さ

善通寺山の南門にある喫茶店、伝統ある建築物と共に生きてきた存在感あふれる建物。

赤ちゃん手にしたカタパン はなさない

お年よりから若い人にまで愛され続けるカタパン。赤ちゃんには少しカタイいかな?

午後3時 気になるあの子は うわの空

午後3時、決まってあの子は腰をかけ、手すりに体をあずけてゆっくりと、カタパンを買

い、ほおばる人を眺めていた。

一日の お疲れ自分に ごほうびだ

一日の仕事が終わり、お父さん達が自分のごほうびに酒を買っていく。「今日も一日おつかれさん」

湯気かおる 愛されている 風呂屋さん

昔の町並の中で、昔からあるみんなに愛されてきたお風呂屋さん。仕事を終えた人々が、語らいの場として利用しているのであろう温もりを感じる場所。

 古い建築、窓というものは、生活感を感じさせてくれます。その撮影を行う中、私たちは郷土館で古の文化と建築の歴史を調べ、香色山では展望台へ登り、善通寺一帯の町並みを眺めました。五重塔では中へ入り、現代の技術を繋いできた知識にふれました。

 善通寺市の伝統、文化にふれ、これからの時代も、その町で残しておいて欲しいと願っています。

第四回民家の甲子園 特別賞 高知県立安芸桜ヶ丘高等学校

高知県立安芸桜ケ丘高等学校 PR

 

『郷愁』

 

陰と陽

 外部世界の明るさと、室内の冷たさのコントラストがはっきりと浮かび上がり、光の暖かさや、パワ

 ーを感じさせてくれる。

 

過去と現在

 当時、洒落て流行の店であっただろう!けれど今はバラの花の鮮やかさに翳を潜め、静かに人々の訪

 れを待っている。

 

もうひとつの世界

 商店街に立つカーブミラー。

 長い間、商店街の人々と共存し、人々の生活をうつし出してきた。

 これからも街の人々の役に立ち、支え合いこの街のいろいろな心象、風景をうつし出していくのだろ

 う。

 

変わらぬ景色

 伝統を守り続けてきた、どっしりとした店がまえ。繊細な格子窓が、したしみやすく、やさしい。

 そんなやさしさと温もりがあふれる格子窓に町の風景がうつし出されている。

 

何を想ふ

 人から見た世界と、植物から見た世界は、違います。民家の前に咲いた、たんぽぽから家や空は、ど

 んな風に見えているのでしょうか。つぼみをつけ、花開き、散り、そしてまた芽を出し・・・幾年、

 同じことを繰り返し、民家や空をながめてきたのでしょうか?何を想い・・・